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DCOEタイプの特長

DOCEタイプキャブレターは、スポーツ車、レース車専用として開発された 2つの吸気口を 1つにまとめた双胴型(ツインチョーク)キャブレターです。

  • 豊富なセッティングパーツが用意されておりセッティングパーツを替えることにより、あらゆるエンジンの仕様に合わせベストセッティングができる。
  • 専用工具なしに全てのセッティングパーツの交換が簡単にできる。また、整備性がよい。
  • 純正キャブレターに比べ吸入効率が高く、確実なパワーアップが可能。
  • 加速ポンプはピストン式を採用しているため、タイムラグが少ない。
  • 車の使用目的によってその都度キャブレターの諸元を適宜変更することができる。
  • 急旋回時、急加速、減速時にも油面変化が少なく、レーシングユースに最適。
  • スターター系統(チョーク)は補助キャブレターにより独立した方法を使用している(50DCOタイプを除く)。
セッティングパーツの名称(略称)と説明
メインジェット(M/J) メイン系統で作用するジェットです。ガソリンの量を計量するもので、例えば、メインジェット130番とは1.30mmの内径になります。
エアージェット(A/J) メイン系統で作用するジェットです。エアーの量を計量するもので、例えば、エアージェット200番とは2.00mmの内径になります。
アイドリングジェット(I/J) アイドリング系統で作用するジェットです。エンジンの回転数で3000rpm前後までカバーするジェットであり、一つのジェットで燃料とエアーの両方の計量を行っています。
例えば 50-F8の場合、50がガソリンの量、F8がエアーホールサイズになります。
アイドリングジェットのガソリンの量と、エアーホールの径を変えることにより、アイドリング系統において適切な混合気を作ることができます。
ポンプジェット(P/J) 急加速時に混合気が非常に希薄になるため、一時的に燃料を加圧し噴出させるジェットです。
アウターベンチュリー(O/V) キャブレター内に空気が吸い込まれる時の空気の流速を変化させ、負圧を発生させるもので、インナーベンチュリーと非常に関係のあるパーツです。アウターベンチュリーの径を変えることによって、負圧を調整することができます。
インナーベンチュリー(I/V) M/J、A/Jで計量された混合気をインナーベンチュリーのスモールベンチュリー内に発生する負圧により吸い出させ、空気といっしょにシリンダー内に供給するためのパーツです。インナーベンチュリーの径を変えることによって、混合気の量を調整できます。
エマルジョンチューブ(E/T) メイン系統で作用するもので、エアージェットで計量された空気とメインジェットで計量された燃料を混合し、微粒化するものです。 エマルションチューブを変えることにより、中・高速での空気と燃料との微粒化を変化させることができます。
ニードルバルブ(N/V) キャブレターのフロートチャンバーに燃料を供給したり、ストップしたりするために作動するバルブです。ニードルバルブの径を変えることにより、燃料がフロートチャンバー内の基準値までたまる時間を変えることができます。
エアーファンネル(A/F) キャブレターの一番先についているラッパのような形状のものです。 エアーファンネルは吸気を補正するもので、キャブレター内に空気が吸い込まれる時の乱流防止およびキャブレター内を通過する空気の流速を変化させることができます。
フロート キャブレターのフローのフロートチャンバーにたまる燃料を変えるものです。フロートチャンバーの油面調整はこのパーツにて行います。フロート油面調整はキャブレターのセッティングには不可欠のものです。
インテークディスチャージジェット 加速系統で作用するジェットです。ポンプシリンダー内の燃料がポンプジェットに噴出される時には、フローチャンバーへの逆流を防止し、またポンプシリンダー内に燃料をためる時の時間をインテークディスチャージジェットの径を変えることにより変更できます。
スタータージェット スターター系統(チョーク)を作動させる場合に作用するジェットです。スタータージェットを変えることにより、冷間時の始動に一番適切な混合気を作ることができます。
アイドルジェットFナンバー(エアーホール)の大きさ順序

Fナンバーの大きさの順序によって、調整し、最終的にジェットを選定して下さい。

キャブレターの調整
アイドリング調整

キャブレターの調整を行なう前には、ディスビキャップ、ポイント、コイル、ハイテンションコード等、電気系統に異常の無い事を確認して下さい。

  • エンジンをスロットルアジャストスクリューにて1500rpmにセットし、水温が80℃近くなるまで待ちます。
  • シンクロテスター(バランサー)を使用して左右のキャブレターの同調を取ります(キャブが一基の場合は不要です)。
  • キャブレターのスロート上部に取付けられているアイドルアジャストスクリューを止まる所まで軽く締め込み、エンジンがスムースに回転し始めるまで、スクリューを徐々に戻してセットして下さい。
    基準となるアイドルアジャストスクリューの戻し量は、対策前のキャブで3/4〜1回転、対策後のキャブで2回転半〜3回転半となります。この範囲で調整出来ない場合は、アイドリングジェットの選定が誤っていますので、アイドリングジェットの交換が必要となります。
  • スロットルアジャストスクリューにてアイドル回転数1000rpmにセットします。
    以上で調整は完了です(ただし、チューニングしてあるエンジンはこのかぎりではありません)。
フロート調整(DCOE)
  • ニードル、ニードルバルブ等の取付け位置は、キャブレターカバーに対して垂直でありピンボールは、常にフロートクリップに接してストロークするのがよい状態です。
    又、ニードルがニードルバルブに、ぴったり合った時(燃料が遮断された時)、フロートの上部よりキャブレターカバーガスケットまでの距離は、標準で8.5mmになります。またピンボールが、ニードルの中に喰込むまで、フロートが上る様ですと、オーバーフローの原因になります。その場合は、ニードルバルブとニードルの接点をよく点検して下さい。
  • フロートの位置が上記の位置より6.5mm(キャブレターカバーガスケットより15mm)下がればラッグがニードルバルブのケースに当り止ります。もし、フロート位置の調整が必要であれば、ラッグとフロートクリップを曲げて調整して下さい。
  • キャブレターの取付け角度によりフロート位置及びニードルの作動で矯正が必要とされる場合、必要なだけフロートクリップで調整して下さい。その際、各接触部分及びニードル等の作動に異常が無いか良く調べて下さい。
  • キャブレターカバー取付けの際は、フロートが何らかの障害又は摩擦等によって動きに無理が無いことを確認して下さい。少しでも異状な力を必要とする時は、再度各部を点検して下さい。無理して取付ける事は絶対にさけて下さい。
※フロートおよびニードルバルブを取換える時は、再度フロートの調整を行って下さい。この場合、キャブレターカバーガスケットを同時に交換することをお薦めします。又、取換えた新しいニードルバルブは、しっかりとボディーにしめてご使用下さい。
※ご意見、ご要望、ご質問などは こちら へ
トラブル対策チャート

診断する時に前もって次のことを確認して下さい。

  • 電気系統は正常に作動しているか?
  • 点火時期調整が正常になされているか?
  • 車種、排気量とキャブレターサイズのマッチングは適正か?
  • セッティングの内容は適切か?
  • エンジンが暖まっている時の症状か?冷えている時の症状か?
  • アクセルを急に踏んだ時の症状か?ゆっくり踏んだ時の症状か?また、その時のトランスミッションのポジションとエンジン回転数は?
トラブル1
●アインドリングが不安定 / ●3000rpm以下で不調

【症 状】冷間時はさほどでもないが、温間時は症状がひどい

原因 対策
アイドルスクリューの戻し量が合っていない。 完全に締込み、3/4回転もどした付近で円滑に回る所を選ぶ。
アイドリンクジェットのサイズが大きい。 アイドリングジェットのサイズを下げるか、Fナンバーでエアホールを大きくする。

【症 状】温間時は問題ないが冷間時はエンストを起こす。

原因 対策
スロー回転が低すぎる。 スロー回転を1000rpmにする。

【症 状】片方のキャブレターからバタバタ音が出る。

原因 対策
キャブレターのバランス不良。 シンクロテスター等を用いてバランス調整を行う。

【症 状】スロー回転にもどるのに時間がかかる。また、早く戻った時はエンストする。

原因 対策
スロットルレバーのゆるみ。 スロットルレバー関係の点検・調整。
アイドリング及びスロー調整。 アイドリング及びスロー調整。

【症 状】空吹かしをするとマニホールドガスケット付近から音が出て時々火が見える。

原因 対策
マニホールドの取付け不良。 マニホールドの増し締め。
ガスケットの不良。 ガスケットの交換。

【症 状】急発進すると問題ないが、ゆっくり走ると症状がひどい。

原因 対策
アイドリングジェットのマッチング不良(ガスが薄い) アイドリングジェットのサイズを上げるか、Fナンバーでエアホールを小さくする。

【症 状】急発進すると問題ないが、ゆっくり発進するとプラグがカブリ、煙も出る。

原因 対策
アイドリングジェットのゆるみ。 アイドリングジェットの増し締め。
アイドリングジェットのマッチング不良(ガスが濃い) アイドリングジェットのサイズを下げるか、Fナンバーでエアホールを大きくする。
トラブル2
●アイドリングは安定しているが、発進時に息をつく

【症 状】冷間時にひどく、温間時も少し症状が出る。

原因 対策
加速ポンプジェットのマッチング不良(ガスが薄い)。 加速ポンプジェットを大きくする。

【症 状】冷間時より温間時になるにつれてひどくなる。

原因 対策
加速ポンプジェットのマッチング不良(ガスが濃すぎる)。 加速ポンプジェットを小さくする。
トラブル3
●3000rpm以上で不調

【症 状】ローからサード位までは良いがトップで極端に悪化する(失速する)

原因 対策
燃料ポンプの吐出量不足。 吐出量点検、ポンプ交換。
フロートレベルが低すぎる。 フロートレベル調整。

【症 状】プラグが1本失火しているような症状を起こす。

原因 対策
エマルションチューブのゆるみ。 エアルションチュープの点検・調整。
インナーベンチュリーの座りの不良。(40DCOEでエアークリーナー取付車) エアークリーナーを取外し、インナーベンチュリーストッパー用Oリングの有無を点検、調整
インナーベンチュリーの取付け不良。(45DCOE取付車) インナーベンチュリーの取付点検、調整。

【症 状】空吹かしは問題ないが走行すると、5000rpm以上回らない。

原因 対策
メインジェットが小さすぎる。 メインジェットを大きくする。
エアージェットが大きすぎる。 エアージェットを小さくする。

【症 状】空吹かし、走行、両方とも5000rpm以上回らない。

原因 対策
メインジェットが大きすぎる。 メインジェットを小さくする。
エアージェットが小さすぎる。 エアージェットを大きくする。
車種別参考セッティングリスト

アイドリングジェットで使用頻度の高いものは、F8・F11・F9の順となります。 エマルジョンチューブはF11を基準としています。 このチャートは参考値であり、エンジンやガソリンのオクタン価によっては多少の誤差が生じることがあります。 注) このチャートはDCOEタイプのみに適合し、IDA等ダウンドラフトタイプには適合しません。

車種 キャブレターモデル O/V I/V E/T A/J M/J P/J I/J
キャブレター単体 40DCOE 32 3.5 F11 220 125 45 50F11
45DCOE 36 4.5 F16 155 145 45 55F8
48DCOE 42 4.5 F9 180 180 45 60F8
50DCO 46 5 F7 160 180 45 60F8
ミニ1000 40DCOE151 28 3.5 F11 220 135 40 50F8
ミニ1300 45DCOE152 32 4 F16 220 135 40 50F8
ロータスエラン 40DCOE18 30 4 F11 200 120 40 45F8
エランスプリント 40DCOE31 32 4 F11 180 135 35 50F8
ロータスヨーロッパ 40DCOE31 32 4 F11 180 135 35 50F8
スーパーセブンKENT 40DCOE151 32 4 F16 220 135 35 45F8
スーパーセブンBDR 45DCOE9 36 5 F16 220 155 35 55F8
スーパーセブン ロータスT-C 45DCOE9 34 4.5 F16 220 145 35 50F8
スーパーセブンZetec 48DCO2/SP 38 4.5 F7 220 170 40 55F8
サニーGL・GX 40DCOE 32 3.5 F11 220 125 45 50F11
45DCOE 32 3.5 F11 200 130 35 50F9
ブルーバード (L16・L18) 40DCOE 34 4.5 F11 220 140 45 50F9
45DCOE 34 3.5 F11 220 145 40 50F9
スカイラインRS (FJ20) 45DCOE 36 4.5 F11 220 150 45 50F9
スカイライン (L-20) 40DCOE 32 3.5 F11 220 125 45 50F11
45DCOE 32 3.5 F11 200 135 40 50F8
フェアレディー 240Z(L-24) 40DCOE 32 3.5 F11 220 135 40 50F9
45DCOE 34 3.5 F11 200 135 40 50F9
フェアレディー 280Z(L-28) 40DCOE 38 4.5 F2 220 155 50 60F8
45DCOE 36 4.5 F2 200 155 54 60F9
カローラ (3K) 40DCOE 32 3.5 F11 220 124 45 50F11
45DCOE 32 3.5 F11 200 130 35 50F9
ギャラン (4G52) 40DCOE 34 3.5 F11 235 135 40 50F13
45DCOE 32 4.5 F20 230 135 40 50F9
ギャラン (4G32) 40DCOE 36 3.5 F11 230 150 45 50F9
45DCOE 34 4.5 F11 220 140 45 50F8
117クーペ (G180) 40DCOE 36 4.5 F11 200 140 45 50F8
45DCOE 34 3.5 F11 200 140 40 50F8
ファミリア (E5) 40DCOE 32 3.5 F11 220 130 40 50F9
シティ (ER) 40DCOE 30 3.5 F11 220 140 40 50F8
車種 キャブレターモデル O/V I/V E/T A/J M/J P/J I/J

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